宝塚歌劇雪組東京公演『La Esmeralda』感想 [宝塚歌劇]
バイレ・ロマンティコ『La Esmeralda(ラ エスメラルダ)』
作・演出/齋藤吉正
作曲・編曲/青木朝子、手島恭子
音楽指揮/清川知己
振付/御織ゆみ乃、AYAKO、黒須洋壬、港ゆりか
装置/國包洋子
衣装/加藤夏美
照明/佐渡孝治
小道具/下農直幸
歌唱指導/山口正義
演出助手/樫畑亜依子
舞台進行/片桐喜芳
『星逢一夜』観劇後は、ショー『La Esmeralda』。私がこよなく愛する蘭寿とむのサヨナラ公演『TAKARAZUKA∞夢眩』以来の齋藤先生のショー。(その時の感想はコチラとコチラ)
そうですね…一言で申しますと、
威勢のいいショーでした(笑)。
威勢の良さを表現するために、ソネブロ最大フォントを使用してみました。
目が痛くなるようなド派手な色彩の装置・照明・衣装に、エレキギター絶好調!な音響ギュインギュインの場面(お察しください)が結構続くので、クラシカルなレビューが好きなワタクシは、観ているだけでちょっと疲れました…。
幕開きは相変わらずの「生き物地球紀行」状態(ⒸNHK)。あ、今は「ダーウィンが来た!」ですかね(どうでもいい)。
洞窟から飛び立とうとするつがいの蝶(望海風斗、咲妃みゆ)に、コウモリに扮したダンサーが襲い掛かる…という場面からスタート。ちなみに前作では、明日海りお(現花組トップスター)が蜘蛛に扮しておりました。
「人間でないもの」をキャラクタライズして登場させる発想と演出は、何度観劇しても不可解です。自らの作品にオリジナリティーを出すために、齋藤先生のこだわりなのでしょうが…そろそろ方針転換をオススメします(きっぱり)。
そしてプロローグ。トップスター・早霧せいなが華々しく登場するのですが、その前に一瞬見える大きなドクロマークの帆に目を奪われてしまいます(笑)。プロローグは、海賊船の甲板で、海賊紳士と海賊淑女が躍動する…という設定らしいです。蝶からなぜ、海賊に…。
プロローグが終わった後に、ジプシークイーン(梨花ますみ)が登場し、ああ、この役が『ル・ポァゾン 愛の媚薬』でいうところのアルルカン(初演では汝鳥伶)のような、ストーリーテラー的な役割として全編に出るのかな~と思いきや、中盤は全く出番がなく、後半、急に思い出したかのように登場してきたり…。
演出に一貫性と統一性がなく、単なる派手でにぎやかなショー、という感じになってしまい、久しぶりにショー観劇中にこっそり腕時計を見てしまいました。
私なら、若き海賊のリーダー(早霧)が、ジプシークイーン(梨花)の導きで「幻のエスメラルダ(エメラルド)」と称される謎の美女(咲妃)を求めて7つの海をめぐり、それぞれの海で個性豊かなキャラクター(望海、大湖、彩凪、彩風、鳳翔、蓮城、月城&永久輝…ほら、ジャスト7つの海!)に出会い、争ったり、友情を育んだり、誘惑されたり…というストーリー性をもたせたステージにした…かな。
齋藤先生、『夢眩』でかなり良くなった!と思っただけに、ちょっと残念でしたね~。
*
いちばん血沸き肉躍ったのは、カーレースのシーン。大湖せしる嬢の超絶美脚に毎回心を奪われておりました(笑)。
せしるお姉様になら、ハイヒールで踏まれても良い…(歪んだ性癖露呈)。
大湖はスタイルも良くて、足も綺麗で、顔立ちも整っていて、天はいったい彼女に何物与えたら気が済むんだ、って腹立たしくなりますよね(笑)。その美貌とスタイルを惜しげもなく見せつける彼女の意気の良さも大好きです。
*
それから、中詰の後、早霧&望海&咲妃という「攻撃的スリートップ」(By斎藤先生)による銀橋の場面も大好きでした!ぐいぐい客席をつかんで離さない若々しさと勢いがすごく良かった!!
望海が黒のフリルシャツに濃ピンクのスパンコールラテン衣装を着ていて、それがとってもよく似合っています。早霧&咲妃はゴールド生地のラテン衣装で、特に咲妃は動きにくそうだなぁ…と心配したのですが、ガンガン動いて銀橋を駆け抜けていきました。若いって、良いものですね(笑)。
*
フィナーレナンバーについて、ふと思ったことを。あくまでも私の見解なので、見当違いなことを書いているかと思いますが…。
この場面で登場する男役は、白を基調にした、裾がひらひらしているデザインの衣装。
早霧は、裾が白にグリーンのグラデーション、望海は白にブルーのグラデ―ション、彩凪&彩風は、白に茶色のグラデーションになっています。
これ、アサギマダラという蝶の翅の配色にそっくりなんですよね。
以下、Wiki先生より引用します。
***
(前略)…翅の内側が白っぽく、黒い翅脈(しみゃく)が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で、この部分の色に由来する。翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。
***
白地に、ブルーからグリーンへのグラデーションに、茶色…。ね、まさに早霧、望海、彩凪&彩風の衣装のかラーと見事に一致しますでしょ?
ちなみに、アサギマダラは海を渡る蝶として知られています。蝶に始まり蝶に終わる…。ちゃんとオチ(?)をつけていたのね、キチマサ先生…!!(←賛辞)
*
エトワールを勤めた透水(とうみ)さらさは、この舞台で卒業。ショーの一場面で演じたジョセフィン・ベーカーが印象的でした。まろやかな美声を、いつまでも聴いていたかったなぁ…
***
思いついたことをとりとめなく書き散らした文章になってしまいました。こういう、パワフルでカラフルなショーがお好きな方も、勿論いらっしゃると思います。でも私は、やっぱりクラシカルで気品のあるレビューの方が好きだなぁ…と再確認したステージでした。
振付/御織ゆみ乃、AYAKO、黒須洋壬、港ゆりか
装置/國包洋子
衣装/加藤夏美
照明/佐渡孝治
小道具/下農直幸
歌唱指導/山口正義
演出助手/樫畑亜依子
舞台進行/片桐喜芳
『星逢一夜』観劇後は、ショー『La Esmeralda』。私がこよなく愛する蘭寿とむのサヨナラ公演『TAKARAZUKA∞夢眩』以来の齋藤先生のショー。(その時の感想はコチラとコチラ)
そうですね…一言で申しますと、
威勢のいいショーでした(笑)。
威勢の良さを表現するために、ソネブロ最大フォントを使用してみました。
目が痛くなるようなド派手な色彩の装置・照明・衣装に、エレキギター絶好調!な音響ギュインギュインの場面(お察しください)が結構続くので、クラシカルなレビューが好きなワタクシは、観ているだけでちょっと疲れました…。
幕開きは相変わらずの「生き物地球紀行」状態(ⒸNHK)。あ、今は「ダーウィンが来た!」ですかね(どうでもいい)。
洞窟から飛び立とうとするつがいの蝶(望海風斗、咲妃みゆ)に、コウモリに扮したダンサーが襲い掛かる…という場面からスタート。ちなみに前作では、明日海りお(現花組トップスター)が蜘蛛に扮しておりました。
「人間でないもの」をキャラクタライズして登場させる発想と演出は、何度観劇しても不可解です。自らの作品にオリジナリティーを出すために、齋藤先生のこだわりなのでしょうが…そろそろ方針転換をオススメします(きっぱり)。
そしてプロローグ。トップスター・早霧せいなが華々しく登場するのですが、その前に一瞬見える大きなドクロマークの帆に目を奪われてしまいます(笑)。プロローグは、海賊船の甲板で、海賊紳士と海賊淑女が躍動する…という設定らしいです。蝶からなぜ、海賊に…。
プロローグが終わった後に、ジプシークイーン(梨花ますみ)が登場し、ああ、この役が『ル・ポァゾン 愛の媚薬』でいうところのアルルカン(初演では汝鳥伶)のような、ストーリーテラー的な役割として全編に出るのかな~と思いきや、中盤は全く出番がなく、後半、急に思い出したかのように登場してきたり…。
演出に一貫性と統一性がなく、単なる派手でにぎやかなショー、という感じになってしまい、久しぶりにショー観劇中にこっそり腕時計を見てしまいました。
私なら、若き海賊のリーダー(早霧)が、ジプシークイーン(梨花)の導きで「幻のエスメラルダ(エメラルド)」と称される謎の美女(咲妃)を求めて7つの海をめぐり、それぞれの海で個性豊かなキャラクター(望海、大湖、彩凪、彩風、鳳翔、蓮城、月城&永久輝…ほら、ジャスト7つの海!)に出会い、争ったり、友情を育んだり、誘惑されたり…というストーリー性をもたせたステージにした…かな。
齋藤先生、『夢眩』でかなり良くなった!と思っただけに、ちょっと残念でしたね~。
*
いちばん血沸き肉躍ったのは、カーレースのシーン。大湖せしる嬢の超絶美脚に毎回心を奪われておりました(笑)。
せしるお姉様になら、ハイヒールで踏まれても良い…(歪んだ性癖露呈)。
大湖はスタイルも良くて、足も綺麗で、顔立ちも整っていて、天はいったい彼女に何物与えたら気が済むんだ、って腹立たしくなりますよね(笑)。その美貌とスタイルを惜しげもなく見せつける彼女の意気の良さも大好きです。
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それから、中詰の後、早霧&望海&咲妃という「攻撃的スリートップ」(By斎藤先生)による銀橋の場面も大好きでした!ぐいぐい客席をつかんで離さない若々しさと勢いがすごく良かった!!
望海が黒のフリルシャツに濃ピンクのスパンコールラテン衣装を着ていて、それがとってもよく似合っています。早霧&咲妃はゴールド生地のラテン衣装で、特に咲妃は動きにくそうだなぁ…と心配したのですが、ガンガン動いて銀橋を駆け抜けていきました。若いって、良いものですね(笑)。
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フィナーレナンバーについて、ふと思ったことを。あくまでも私の見解なので、見当違いなことを書いているかと思いますが…。
この場面で登場する男役は、白を基調にした、裾がひらひらしているデザインの衣装。
早霧は、裾が白にグリーンのグラデーション、望海は白にブルーのグラデ―ション、彩凪&彩風は、白に茶色のグラデーションになっています。
これ、アサギマダラという蝶の翅の配色にそっくりなんですよね。
以下、Wiki先生より引用します。
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(前略)…翅の内側が白っぽく、黒い翅脈(しみゃく)が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。和名にある「浅葱」とは青緑色の古称で、この部分の色に由来する。翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。
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白地に、ブルーからグリーンへのグラデーションに、茶色…。ね、まさに早霧、望海、彩凪&彩風の衣装のかラーと見事に一致しますでしょ?
ちなみに、アサギマダラは海を渡る蝶として知られています。蝶に始まり蝶に終わる…。ちゃんとオチ(?)をつけていたのね、キチマサ先生…!!(←賛辞)
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エトワールを勤めた透水(とうみ)さらさは、この舞台で卒業。ショーの一場面で演じたジョセフィン・ベーカーが印象的でした。まろやかな美声を、いつまでも聴いていたかったなぁ…
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思いついたことをとりとめなく書き散らした文章になってしまいました。こういう、パワフルでカラフルなショーがお好きな方も、勿論いらっしゃると思います。でも私は、やっぱりクラシカルで気品のあるレビューの方が好きだなぁ…と再確認したステージでした。
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