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瀬戸かずやに熱く美しき愛を叫ぶ [宝塚歌劇]

花組東京公演、『新源氏物語』/『Melodia-熱く美しき戦慄-』を観劇してきました。


ええ、ご推察のとおり、瀬戸かずや君しか観ていませんでしたけれども、何か?(笑)。


『新源氏物語』の瀬戸くん@頭中将、素敵じゃった!!明日海りお@光源氏と青海波(せいがいは)を舞う瀬戸くん、すごくすごく素敵でした!!

『Melodia』は、流れるような展開に加えて、飽きさせない演出の工夫が素晴らしかったです。

プロローグ、ジャズ、黄金郷、スパニッシュ、フィナーレと、ひとつひとつの場面が結構時間をかけて作られているのですが、多彩でスピード感あふれるフォーメーションの数々、カウントの多い振り、振付もほとんど同じような印象を受けるものはなく、場面ごとのメリハリが効いていました。スターの銀橋のアピールも工夫がされていて、「一徳先生、ちゃんと仕事してる!!」と感動しました(←上から目線でスミマセン)。 そして大階段を使ったロケット、春妃うららちゃんの可愛さは絶品ですっっ!!(少年の主張2015)

踊る瀬戸くんは、言うまでもなく、どの瞬間もカッコよくて男らしくてイケメンで美男子で素敵でした。

男役と娘役のデュエットダンスがあまりなかったのが残念だったかなぁ~(注:あったのかもしれません。なんせ瀬戸くんしか観ていないので)。瀬戸くんが娘役の腰を力強くホールドしながら優しく男らしくエスコートする姿をじっくりと観たかったです。でも、手筋の美しさを見せつけて踊りまくる瀬戸くんが失神しそうなくらい男役の香気にあふれていたので、幸せ幸せ☆

瀬戸くんも、娘役と組んで踊る場面が少ないのは寂しいのかな?中詰やフィナーレで、舞台から銀橋へ移動する際に隙を見つけては娘役ちゃんにウィンク飛ばしたり、ちょっかい出したり、口説いたりしている瀬戸くんを観て、「うんうん、それでこそ瀬戸くん☆」と安心するワタクシ(笑)。

スパニッシュと黒燕尾の群舞の場面。ものすごくて早く細かい振りも、機敏に、丁寧に、魂を込めて踊り続ける瀬戸くんを無心に追いかけているうちに、胸がいっぱいになってしまって…。

どうしよう、


瀬戸くんが好き過ぎて辛い。(真顔)


↑好きな気持ちがあふれ過ぎて泣くパターン(´;ω;`)ブワッ…


キリッと凛々しく美しい顔で踊り続ける瀬戸くんが、最後のパレードで見せる笑顔が、本当に暖かくて優しくて心癒されます。


それでは今夜も、瀬戸かずや普及&推進運動の一環として、ソネブロ最大フォントで愛を叫びます。



瀬戸くんっっ!!


私、(宝塚では)瀬戸くんだけを見つめてるからっっ!!(≧▽≦)ノシ


(※時々まぁ様も)




ドレス姿の瀬戸くんも麗しい…(〃艸〃)。そして、和海しょうくんのお母様のご指名により、和海くんの実家に迷い込んだある動物の名づけ親を依頼される瀬戸くん…(笑)。


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宝塚歌劇雪組東京公演『La Esmeralda』感想 [宝塚歌劇]



バイレ・ロマンティコ『La Esmeralda
(ラ エスメラルダ)

作・演出/齋藤吉正
作曲・編曲/青木朝子、手島恭子
音楽指揮/清川知己
振付/御織ゆみ乃、AYAKO、黒須洋壬、港ゆりか
装置/國包洋子
衣装/加藤夏美
照明/佐渡孝治
小道具/下農直幸
歌唱指導/山口正義
演出助手/樫畑亜依子
舞台進行/片桐喜芳


『星逢一夜』観劇後は、ショー『La Esmeralda』。私がこよなく愛する蘭寿とむのサヨナラ公演『TAKARAZUKA∞夢眩』以来の齋藤先生のショー。(その時の感想はコチラコチラ


そうですね…一言で申しますと、



威勢のいいショーでした(笑)。



威勢の良さを表現するために、ソネブロ最大フォントを使用してみました。

目が痛くなるようなド派手な色彩の装置・照明・衣装に、エレキギター絶好調!な音響ギュインギュインの場面(お察しください)が結構続くので、クラシカルなレビューが好きなワタクシは、観ているだけでちょっと疲れました…。

幕開きは相変わらずの「生き物地球紀行」状態(ⒸNHK)。あ、今は「ダーウィンが来た!」ですかね(どうでもいい)。

洞窟から飛び立とうとするつがいの蝶(望海風斗、咲妃みゆ)に、コウモリに扮したダンサーが襲い掛かる…という場面からスタート。ちなみに前作では、明日海りお(現花組トップスター)が蜘蛛に扮しておりました。

「人間でないもの」をキャラクタライズして登場させる発想と演出は、何度観劇しても不可解です。自らの作品にオリジナリティーを出すために、齋藤先生のこだわりなのでしょうが…そろそろ方針転換をオススメします(きっぱり)。

そしてプロローグ。トップスター・早霧せいなが華々しく登場するのですが、その前に一瞬見える大きなドクロマークの帆に目を奪われてしまいます(笑)。プロローグは、海賊船の甲板で、海賊紳士と海賊淑女が躍動する…という設定らしいです。蝶からなぜ、海賊に…。

プロローグが終わった後に、ジプシークイーン(梨花ますみ)が登場し、ああ、この役が『ル・ポァゾン 愛の媚薬』でいうところのアルルカン(初演では汝鳥伶)のような、ストーリーテラー的な役割として全編に出るのかな~と思いきや、中盤は全く出番がなく、後半、急に思い出したかのように登場してきたり…。

演出に一貫性と統一性がなく、単なる派手でにぎやかなショー、という感じになってしまい、久しぶりにショー観劇中にこっそり腕時計を見てしまいました。

私なら、若き海賊のリーダー(早霧)が、ジプシークイーン(梨花)の導きで「幻のエスメラルダ(エメラルド)」と称される謎の美女(咲妃)を求めて7つの海をめぐり、それぞれの海で個性豊かなキャラクター(望海、大湖、彩凪、彩風、鳳翔、蓮城、月城&永久輝…ほら、ジャスト7つの海!)に出会い、争ったり、友情を育んだり、誘惑されたり…というストーリー性をもたせたステージにした…かな。

齋藤先生、『夢眩』でかなり良くなった!と思っただけに、ちょっと残念でしたね~。



いちばん血沸き肉躍ったのは、カーレースのシーン。大湖せしる嬢の超絶美脚に毎回心を奪われておりました(笑)。

せしるお姉様になら、ハイヒールで踏まれても良い…(歪んだ性癖露呈)。

大湖はスタイルも良くて、足も綺麗で、顔立ちも整っていて、天はいったい彼女に何物与えたら気が済むんだ、って腹立たしくなりますよね(笑)。その美貌とスタイルを惜しげもなく見せつける彼女の意気の良さも大好きです。



それから、中詰の後、早霧&望海&咲妃という「攻撃的スリートップ」(By斎藤先生)による銀橋の場面も大好きでした!ぐいぐい客席をつかんで離さない若々しさと勢いがすごく良かった!!

望海が黒のフリルシャツに濃ピンクのスパンコールラテン衣装を着ていて、それがとってもよく似合っています。早霧&咲妃はゴールド生地のラテン衣装で、特に咲妃は動きにくそうだなぁ…と心配したのですが、ガンガン動いて銀橋を駆け抜けていきました。若いって、良いものですね(笑)。



フィナーレナンバーについて、ふと思ったことを。あくまでも私の見解なので、見当違いなことを書いているかと思いますが…。

この場面で登場する男役は、白を基調にした、裾がひらひらしているデザインの衣装。

早霧は、裾が白にグリーンのグラデーション、望海は白にブルーのグラデ―ション、彩凪&彩風は、白に茶色のグラデーションになっています。

これ、アサギマダラという蝶の翅の配色にそっくりなんですよね。

以下、Wiki先生より引用します。

***

(前略)…翅の内側が白っぽく、黒い翅脈(しみゃく)が走る。この白っぽい部分は厳密には半透明の水色で、鱗粉が少ない。和名にある「浅葱」とはの古称で、この部分の色に由来する。翅の外側は前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並ぶ。

***

白地に、ブルーからグリーンへのグラデーションに、茶色…。ね、まさに早霧、望海、彩凪&彩風の衣装のかラーと見事に一致しますでしょ?

ちなみに、アサギマダラは海を渡る蝶として知られています。
蝶に始まり蝶に終わる…。ちゃんとオチ(?)をつけていたのね、キチマサ先生…!!(←賛辞)



エトワールを勤めた透水(とうみ)さらさは、この舞台で卒業。ショーの一場面で演じたジョセフィン・ベーカーが印象的でした。まろやかな美声を、いつまでも聴いていたかったなぁ… 

***

思いついたことをとりとめなく書き散らした文章になってしまいました。こういう、パワフルでカラフルなショーがお好きな方も、勿論いらっしゃると思います。でも私は、やっぱりクラシカルで気品のあるレビューの方が好きだなぁ…と再確認したステージでした。


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宝塚歌劇雪組東京公演『星逢一夜』感想 [宝塚歌劇]



2015年9月19日(土) 東京宝塚劇場 15:30開演


ミュージカル・ノスタルジー『星逢一夜(ほしあいひとよ)

作・演出/上田久美子
作曲・編曲/高橋城、青木朝子、高橋恵
音楽指揮/西野淳
振付/若央りさ、峰さを理
殺陣/清家三彦
装置/新宮有紀
衣装/任田幾英
照明/勝柴次朗
音響/実吉英一
小道具/加藤侑子
演出助手/指田珠子
衣装補/加藤真美
舞台進行/片桐喜芳


『月雲の皇子』、『翼ある人びと』でスマッシュヒットを放ち続けている上田久美子先生の大劇場公演デビュー作。期待を遥かに越えた、素晴らしい舞台でした。


【あらすじ】

九州の山間部に位置する小藩、三日月藩。藩主・天野家の次男、天野紀之介(早霧せいな)は、幼い頃から星を観察するのが大好きで、城を抜け出しては天体観測に夢中になっていました。ある時、紀之介は源太(望海風斗)や泉(せん/咲妃みゆ)ら、領内の村に住む子どもたちと出会い、協力して「星観(ほしみ)の櫓」を作ります。子どもたちは毎晩、その櫓の上から星を見上げ、満点の星空を眺めました。

しかし3年後、別れの時はやってきます。兄が急死したため、急きょ天野家の跡取りとして育てられることとなった紀之介は江戸に上がることになったのでした。泉の言葉に背中を押され、旅立ちを決める紀之介。彼は泉に、自分の小太刀を贈ります。それが、その時の紀之介に出来た、精一杯の泉への思いの証。「苦しくなったら、星を見ろよ、泉!」そう言い残して、紀之介は江戸へ旅立つのでした。

時の将軍、徳川吉宗(英真なおき)にその才覚を認められた紀之介は、天野晴興(はるおき)と名を改め、吉宗の片腕として手腕を発揮し始めます。吉宗の姪である貴姫(大湖せしる)との婚礼も整った晴興は、その報告のため、7年ぶりに故郷・三日月藩へと戻ることになりました。

折しも季節は、地元では「星逢(ほしあい)」と呼ばれる七夕祭の季節。その祭の場で晴興は、美しく成長した泉と再会します。泉は、近々源太と祝言を挙げることになっていました。

いつの日からか、お互いに友情以上の思いを抱いていた晴興と泉。しかし、2人の住む世界はあまりにも違い過ぎました。

誰よりも泉のことを想い、誰よりも泉の思いを知る源太は、「姫さんとの婚礼を断って、泉を幸せにしてやってくれ」と晴興に懇願します。しかし、すでに幕府の要人としての地位を登り始めていた晴興に、そのようなことが出来るはずはありません。晴興は想いを殺して、泉を源太に託すのでした。

さらに10年の時が経ち、吉宗の掲げる「享保の改革」を推し進める晴興は日夜、激務に追われていました。強引すぎる年貢改革は農民の生活をさらに圧迫し、全国各地で一揆の動きが広がり始めていました。そしてその波は、晴興の領地であり、故郷でもある三日月藩にも押し寄せていたのです。

ついに、源太を首領とした一揆が三日月藩で勃発します。晴興はこれを鎮圧させるべく、故郷へと戻り、そして泉と、源太と再会します。

星も見えない雨の夜、ついに、3人の運命は時代の流れに押し流されていきます…。


【カンゲキレポ】

久しぶりに、終演後も、場面ひとつひとつ、演者の動きのひとつひとつ、科白の一言一言、全ての瞬間を噛みしめて、いつまでも味わっていたいと思えるお芝居でした。

ええ、


号泣しすぎて吐きそうになりました(笑)。


と言うのは冗談にしても(いや事実に近い)、これが大劇場公演デビュー作とは思えないほど、完成度の高い作品でした。

胸が押しつぶされそうになるほど苦しくて、切ない物語なのに、観終わった後はカタルシスのような美しさと清々しさにあふれていました。

観劇後に真っ先に思ったのは、「これは"名品"だな」ということ。

何度も再演してほしい「名作」ではなく、もうこれ以上は再演してほしくない、この出演者で、この配役のままで、何度も何度も心の深いところに大切にしまっておきたいと願う「名品」の舞台でした。

怜悧な美貌の中に優しさと純粋さを秘めた晴興は、早霧せいなでなければならないし、友を、愛する者たちを常に深く思い、熱く行動する源太は、望海風斗でなくてはならないし、そして、そんな2人が誰よりも愛した泉は、咲妃みゆでなければならなかった。全ての役は、その役を演じた生徒以外には考えられない。

それほど、パズルの全てのピースがすべてぴったり当てはまった方のような完成度でした。

私が「名品」だと信じている宝塚の作品は、これまでたったひとつだけでした。花組バウホール公演『月の燈影(ほかげ)』がそれです。

人生のうちで、2つ目の「名品」の舞台に巡り合えたこと、幸せに感じます。

どの場面を観ても、脚本、装置、音楽、照明、演者の動きや科白ひとつひとつまで、全て計算され尽くしていて、それでいて日本人らしい情感にあふれていて、とにかく美しい。

特に、盆セリがとても効果的に使われていました。ひとつ取っても、ただの場面転換ではなく、年月の経過を感じたり、晴興と泉の心の揺れと葛藤を表現していると伝わってくる演出なのです。ここ数年の大劇場デビュー組の中で、誰よりも大劇場空間を掌握して巧く演出していましたよ。すごいよ、久美子先生!!(←タメ口ですみません)

幕開きの場面は、圧巻です。静かに広がる漆黒の舞台。蛍の光にも、星の光にも見える光球がひとつ、ふたつと現れ、やがて渦となって輪郭を描くように円を舞台上に作る頃、舞台真ん中にスッとサスライトが降り、その中に浮かび上がる晴興(早霧)の姿。

もう、この場面だけで、物語の空気感、世界観が一瞬で伝わってきて、ここでまず号泣(早)。

あとは、「九州の真ん中の小さな藩」ということで、私にとっては昨年まで通っていた大分県玖珠町を思い出して、じんわりきました(笑)。玖珠町は江戸時代、「森藩」という1万4千石の小藩でしたので。あ、でも三日月藩は3万石でしたね。

閑話休題。

三日月藩で一揆が起こることから、物語は結末へと突き抜けていくのですが、そのメリハリの効いた流れも本当によく考えられていると思います。晴興と源太が真剣勝負に挑む場面は、お互いがお互いを想うが故の壮絶な決意と気魄が客席まで覆い尽くし、呼吸をするのも忘れて見入ってしまいました。

そして、最後の晴興と泉の場面。晴興が故郷で過ごすことのできる最後の夜は、やはり星逢の日でした。

かつて、晴興に贈られた小太刀で、夫の敵を討とうとする泉。その手を掴んで、自ら小太刀を喉元に引き寄せ、「泉、仇を取るがいい」と静かに、真っ直ぐに泉に語り掛ける晴興。

あれほど凄絶な、そして悲痛なラブシーンを見たことはありません。その後に続く会話も、抱擁も。嗚咽なしには見られません。

そして、季節は廻り、1年後の、星逢の日。母として子どもたちを気丈に育てる泉は、星空を見上げて涙を流します。

ここで、舞台は3人が初めて出逢った子ども時代へと、一気に戻るのです。

幼い源太がニコニコしながら星観の櫓に上ってきます。晴興も紀之介に戻り、笑顔で手を振りながら源太のもとへ駆け寄ります。そして泉も。

3人並んで座ると、キラキラした瞳で星を見上げます。

誰もがいちばん純粋無垢だった時代。世の中のしがらみ、生きていく苦しさなど忘れて、夢中で見上げた星空。天真爛漫な笑顔を見せる子ども達の姿に、かえって胸が締めつけられます。

でも、この場面は単なる回想ではなく、まさに今、晴興と泉の2人が同時に思い出している記憶の光景なのでは、とふと考えついた瞬間、もう涙が止まらなくなりました。

前場、星逢の祭の最中にふと星空を見上げて、静かに涙を流した泉。同じ時、一揆の責任を負って遥か遠く陸奥国へ流された晴興もまた、きっと同じ星空を見上げている。

遠く遠く離れた場所で、同じ時に、同じ星空を見上げながら、晴興と泉が共に思い出しているのは、たったひとりの存在―――


源太のこと。


だからこそ、あの最後の場面で最初に走りこんでくる子どもは、源太なのですよね。

久美子先生の仕事は、刀剣職人のような印象を受けます。本人の作品から言葉を借りるとしたら、「あるべきものが全てあって、無駄なものがひとつもない」。(2014年宙組公演『翼ある人びと』より)

無駄のない脚本と、隙のない演出、際限まで研ぎ澄まされた世界観。彼女の力量に、改めて脱帽です。こんなに涙を絞り取られるなんて、思いもしませんでした。





少しずつ、出演者の感想を。


★早霧せいな(天野晴興)

少年時代の天真爛漫な笑顔と、大人になってからの怜悧な美貌が素敵でした。その怜悧な表情の中に湛える痛みや悲しみも過不足なく漂わせていて、本当に抱きしめたくなるほどでした(←落ち着け)。

まず、日本物の所作がとても美しい!!源太との真剣勝負での殺陣は、隅々まで真剣の行き届いた美しい所作と鋭さで、九州の田舎で伸び伸びと育っていた彼が、江戸に上ってから「大名としての立ち居振る舞い」を磨き上げたのだと思うと、感心すると同時に哀しさも感じました。

最後の場面は、とめどなく流れる涙を払うこともせずに大熱演。ただただ、切なくて、美しくて…。「美しく涙を流せる人だなぁ」と感動しました。

早霧はトップになってからお芝居は作品に恵まれていますね。前作のルパンⅢ世と言い、今回の晴興と言い、当たり役が続きます。このまま、次回作の「るろうに剣心」も突き進んでしまえ、ちぎちゃん(早霧)!!


★咲妃みゆ(泉)
九州弁の科白が心地よくて、「里の女」を過不足なく演じていました。たおやかで、芯が強くて、娘であり、妻であり、母である「泉」を、美しく、儚く、観客の共感を集めて演じ切った咲妃は、本当に芝居が好きなのだと思います。

夫となった源太に向かって「遅かったですね、どこに行ってらしたの」という何気ない科白が素晴らしくて、その後に続く源太との会話もお互いに思いやりをもって寄り添って暮らしてきた年月を感じさせて、本当に芝居が巧いな~と感心しました。


★望海風斗(源太)

誰よりも村のことを思い、晴興を思い、泉を思い続けた源太。星逢の祭の場面、銀橋で歌う姿がカッコよくてシビレました!「言おうかな 言うまいか お前が好きさ♪」と歌う場面では、「やだ!言って言って!!好きって言って!!(*ノωノ)」と客席でキャピキャピしていたのは、私だけでないはずです(笑)。

一揆の場面、晴興と掛け合いで歌う姿には、全てを受けいれて、全てを決意した男の強さと凄味にあふれていて、胸をかきむしられるようでした。

そうそう、「ル・サンク」の54ページに掲載されている、祭衣装に身を包んだ源太(望海)の写真が、とってもとっても素敵でっす!!なんて色っぽい顔をしているの!!と、思わず取り乱すほどに美しい顔立ちをしています。


★英真なおき(徳川吉宗)
いや~!「ザ・吉宗」って感じでした!!(←なんだそりゃ)重々しい科白回しと言い、長袴のさばき方と言い、どこからどう見ても「ザ・吉宗」!!「国の父」としての厳格さと改革のためには手段を辞さない強さ、少年の晴興を政治の表舞台に引き上げた父のような大きさを場面ごとに演じ分けて、専科生としての役割をきっちりと果たしていました。


★大湖せしる(貴姫)
勝気な美姫ですが、ただの気の強いお姫様ではなく、将軍の姪という立場をもって政略結婚で結ばれた晴興を思い、彼のために心を尽くしている姿が、わずかな出番の間にしっかりと表現していました。この役にも印象深い科白があって、その科白でヒロインの泉の存在感が際立つのです。

このように、主要キャスト陣には必ず心に刻み込まれるような印象的な科白がひとつふたつあるんですよね。返す返すも久美子先生、凄いな…。


★早花まこ(美和/あおさぎ)
前半は三日月藩主の側室かつ紀之介の生母、後半は夜鷹という正反対の役どころを、きっちりと演じ分けていました。きゃびぃ姐さん(早花)、もう雪組になくてはならない存在です。





今の雪組に、早霧・咲妃・望海という3人の役者がそろっていた奇跡に、心の底から感謝したくなるお芝居でした。夜空にさざめく星の光のように、今でも私の心の中をきらり、きらりと照らしてくれるような余韻に浸っています。
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ラブレター フロム 台湾 ~瀬戸かずや・花組第二回台湾公演レポート@「歌劇」~ [宝塚歌劇]



本日発売の「歌劇」、ご覧になりましたでしょうか。

どのページも素敵ですが…


瀬戸かずや君による第二回台湾公演レポートが、

今、ワタクシの胸を激しく打ち震わせております。



4ページにわたって、瀬戸くん撮影の写真と文章で紹介されている第二回台湾公演レポート。

ただひたすらに贔屓目ですけれども、すごく読みやすい文章でした。

文中に「!」が多かった気はするけど、それはワタクシも他人様のことは言えないので…(←文の末尾にやたら「!」や「☆」や「♪」をつけたがる)。

スッキリした文章ながら、私たちが知りたかったこと、例えば出発時や到着後のレセプションでの様子、初めて訪れた劇場で感じたこと、残念ながら初日公演が中止になった際の生徒たちのホテルでの様子、公演中の裏話や台湾グルメの事などが、簡潔に、かつ明解に書き記されています。

写真のチョイスも流石です。出発を見送りに来てくれたバウ組の写真を筆頭に、出発前に幕をもっての記念撮影、到着後のレセプションでの様子、トップコンビ(明日海りお&花乃まりあ)のツーショットにアンドレ(芹香斗亜)&オスカル(柚香光)のツーショット、オフショット、台湾グルメの写真などなど、公演の様子、公式行事の様子、プライベートショットがまんべんなく紹介されています。

さすが瀬戸くん!かつて私がこよなく愛する蘭寿とむを激写した名カメラマンだけあるわ☆(詳しくはコチラの記事へ

瀬戸くんて、良い意味で常識的で、バランス感覚に長けた人なんだろうなぁ、と思います。

しかし、ワタクシの心を激しく撃ち抜いたのは、レポートのトップに掲載されている、自撮り(だと思いたい)写真!

公演会場となった台湾国家戯劇院を指さして、瀬戸くんが笑顔で写っている写真なのですが…。


これ、絶対に、絶対に、瀬戸君が、


「とろりんさん!オレ、台湾に来ちゃいましたーっ!!ヽ(≧▽≦)イエーイ☆



って、満面の笑顔でこちらに語りかけてくれてる写真なのーーーーーっっ!!きゃは[黒ハート](≧▽≦)[黒ハート]←あほ炸裂


あ、瀬戸くんファンの皆さんは、勿論、「とろりん」の部分をご自身の名前に置き換えてお読みくださいねっ☆

もうね~、その笑顔が本当に楽しそうで嬉しそうで。まるで海外旅行中の瀬戸くんから写メール(←もはや死語)をもらったような喜びが胸の内からあふれてくるのです!

ついついこちらも、「ああ、瀬戸くん、元気そうで良かった」とか思って、ニマニマしながら旅先の愛しい人を想う気持ちになってしまうのです。公演自体は2ヶ月前に終了していますが(笑)。

スッキリとしつつも温かく思いやりにあふれた文章と、旅(公演)を全力で楽しんでいる様子が伝わってくる瀬戸くんと花組の仲間たちの写真。

もうこれは、


瀬戸くんが台湾から送ってくれたラブレター[黒ハート]としか思えない!!


と、ニマニマしながら何度も何度も読み返してしまいました。←妄想大爆発

ああ、すごく幸せ~~~!!(*ノωノ)イヤン☆

瀬戸くん、心ときめくお手紙(レポート)と写真をありがとう[ぴかぴか(新しい)]

どの写真も素敵だったので、カラーページでの掲載でなかったのが本当に惜しまれます。来年はぜひ、「宝塚グラフ」で、瀬戸くんが撮影した写真を連載する企画を実現させてください!!>宝塚歌劇団編集部御中



現在、大劇場公演中の『新源氏物語』では、光源氏(明日海りお)のライバル・頭中将を演じている瀬戸くん。日本物で見せる瀬戸くんのイケメンぶりと色男っぷりは群を抜いていますから、本当に楽しみです!!

これからも、瀬戸くんが素敵な妄想夢を見せてくれますように☆



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『王家に捧ぐ歌』感想(2) [宝塚歌劇]

DVDも出ております♪


感想(1)はコチラから。

さてさて、引き続き、第2幕のまぁ様萌えポイント一覧へまいりましょう。

★平和に浮かれ、爛熟していくエジプト。ここは初演の叶千佳と陽月華のキュートさが忘れられませんね~。

★人々の合間を、わかりやすくキョロキョロ、ウロウロするラダメス(朝夏まなと)。マントひとつで変装したつもりなのでしょうか、バレバレです(笑)。あっけなくみんなに見つけられて祭り上げられる時の、ちょっと引き気味の様子がまた育ちの良い感じで、可愛らしい感じでした♪

★ついにアムネリス(伶美うらら)に、「♪私はアイーダを愛してます♪」と伝えるラダメス。檄したアムネリスに「控えなさい、ラダメス!」と強く言われ、はっと膝をつく姿が、また美しくてオペラグラスでガン見です(笑)。足が長いわ~、まぁ様♪

★ラダメスとアムネリスが対峙しているところに突然割り込んでくる、エチオピア王・アモナスロ(一樹千尋)。「囚われの身を嘆き、狂った」と噂されるアモナスロは、よろよろと2人に近づき、自身の友達だという白い鳩を2人に差し出してきます。

★この時、ラダメスが「これ以上は近づくな」と言う感じで、アムネリスとアモナスロの間に自身の身体を滑り込ませ、鋭く片手を出してアムネリスを守るような体勢を取るのですが、

そ・れ・が!!それが、それが超絶カッコよかったのです~~~~!!!!(≧▽≦)

「やだ、私もまぁ様に守られたい…!!」と心の底から思ったのは、絶対に私だけではないはずです(←真剣)。

★そして、「守られて当然」という顔で平然としているアムネリスうらら姫も素敵。そうか、まぁ様に守っていただくためには、あれくらい堂々としていなくてはいけないのねっ!(←違)

★アモナスロから遠ざかるように促すラダメスと、それを制するアムネリスの無言の演技も好きでした。どちらも気品がある手振り身振りで、素敵だったなぁ~。

★そして!お待たせしました!ようやく、ラダメスとアイーダ(実咲凛音)の心が結ばれる瞬間!!ここはもう、アイーダの揺れ動く心も女性としてすごくよくわかるし、でもラダメスのまっすぐな愛に心が震えるし、本当にキュンキュンしました。

★とにかくこの場面は、


まぁ様の「アイーダ」呼びの破壊力が半端ない


この一言に尽きます!!(断言)


★「アイーダ…」と呼びかける時の甘く優しいこと、そしてそんなアイーダを見つめるまなざしの、熱くて真摯なこと…。はぁ、今思い出しても胸が焦がされます。

★ようやくアイーダを抱きしめた時の表情が、また素敵でね!!素敵でね!!素敵でね!!(≧▽≦)(←大事なことなので3回言ってみました)。

★何というのでしょう、ようやく愛する人をこの胸に抱きとめた安堵感、ただアイーダへの愛おしさがあふれて止まらない「恋する男」の表情でね…。はあぁぁぁ(溜息)。

★ここの場面は、本当に胸キュンだけでなく、「ああ…やっと結ばれた…」という幸福感でいっぱいになるのですよね(笑)。

★初演でも「身長差」に悶えましたが、今回も大いに悶えました(笑)。「抱きしめて…強く抱きしめて」と言うアイーダを、改めてぐっと抱きしめるラダメス。そうすると、アイーダの身体がぐーっと伸びて、つま先立ちになるのですよね。それがまた…(お察しください)。

★アムネリスの存在に怯えるアイーダを、背中から抱きしめるまぁ様、もといラダメス。「月の満ちる頃」のデュエットが、月の光のように美しくて儚くて…。この場面をきっかけに、あまりにも激しくて辛い展開へと変わっていくのを知っているだけに、より一層、愛し合う2人が寄り添うこの場面が際立って美しく見えます。

★そしてついに運命の時(←いろいろ端折りすぎていて本当にスミマセン)。ここで歌われる「三度の銅鑼」は、初演の時から大好きです!「♪一度目の銅鑼は 明日への予感♪」で、その場にいる兵士・王族・女官・神官たちが一斉に顔を下手上方を、「二度目の銅鑼は 明日への願い♪」で上手上方を向ける振り、今でもひとりで家で真似して遊んでいます(笑)。

★「聞け!」というファラオの声を合図に、その場にいる全員が、右手を左胸に当てる振りも大好きです!やっぱり家で真似しています。鏡の前で「この角度かな?」とか言いながら(笑)。

★個人的には、この場面のラダメスの衣装が大好き!上品な濃紺の生地にゴールドの装飾が施されているのですが、クルーネックみたいになっていて、まぁ様の首筋が美しく見えるから!ここ重要なので下線を引きました(笑)。

★この場面は、これまで冷静沈着だったラダメスの心が、初めて揺るがされる場面でもあります。いつも通り任務を終え、一刻も早く運命のもとへ…という時にファラオ(箙かおる)に呼び止められ、「やがて王族となる」と告げられた時の、激しい動揺。

★この時のファラオの声が、王としての威厳でなく、父としての願いも込められていて…。いつの時代も、親が子どもの幸せを願う気持ちは変わらないのですね…。

★そのファラオに、「祖国はお前に預けた」と肩に手を置かれて、よろめくラダメス。容赦なく、銅鑼の音は鳴り響きます。ここで「三度の銅鑼」がリフレイン。最初はキビキビとした動きで中空に視線を飛ばしていたのに、この時は周りの動きに合わせながらも、膝をついて見上げるラダメスの顔は、瞳が揺れていて、追い詰められた彼の苦悩が伝わってきます。

★ウバルド(真風涼帆)たちによってファラオが暗殺され、自らの裏切りを告白するラダメス。大混乱する現場を鎮めるため、アムネリスは自らがファラオとなることを宣言します。かつてファラオよりラダメスに授けられた聖剣を彼の腰から引き抜き、雄々しく振りかざすアムネリスが、切なすぎて涙が出ます。

★そして、アムネリス様が聖剣を引き抜きやすいように、タイミングに合わせてちゃんと身体を引いてあげるラダメスのさりげない優しさにも胸キュンです。

★優しいと言えば、ファラオが刺されて倒れた直後、駆け寄ってファラオの頸動脈を確かめるラダメスの手つきが思いのほか優しくて、不謹慎にも胸キュンでした。

★エジプトに殲滅されるエチオピア。変わり果てた祖国を嘆き、「人間とは そもそも こんな生き物なのか」と慟哭する女たちが悲痛です。その嘆きの中、愛のために生きる決意をするアイーダの神々しいこと。覚悟を決めた人間の美しさ、というべきものでしょうか。

★ラダメスとアムネリスの、最後の会話。全てを背負い、全てを覚悟した人間の揺るぎない美しさが、ここにも。人が皆、こんな風に揺るぎなく生きていけたなら…未来永劫、不可能なことでしょうが。

★生きながら石室に閉じ込められたラダメス。光さえ届かない闇の中で、ひたすらにアイーダのことを想い歌う姿は、胸が締め付けられます。

★個人的に、朝夏まなとの演者としての真骨頂は、この場面だったと思っています。ほの暗い中で、声を振り絞るように「♪この広い…広い…広い世界で 私はついに孤独だ…♪」と歌い始め、「あらゆる希望は、消えた…!」とうめくように呟き、顔を突っ伏すラダメス。しかし、アイーダが地上で生きているという希望を見出し、「♪アイーダ 強き光よ…♪」と涙を微笑みを見せて歌うラダメス。

★アイーダは、ラダメスの処刑前に石室に忍び込んでいました。アイーダの声を聴き、半狂乱になってアイーダを探し求めるラダメス。銀橋の真ん中で手が触れ合い、強い力でアイーダを抱き寄せるラダメス。

この時の、アイーダを引き寄せる様子が本当にオトコマエでね…(ノД`)・゜・。

手が触れ合った次の瞬間、


「がしっっ!!」←アイーダの手を握り締める


「ぐいっっ!!」←渾身の力でアイーダを引き寄せる


「ぎゅうぅぅぅっっ!!」←全身全霊でアイーダを抱きしめる


この一連の動作が、本当に胸キュンでした!!ハンカチで涙をおさえつつも、オペラグラスは絶対に外さない!!

★この辺りにくると、まぁ様、涙が止まらなくて止まらなくて…。またその涙が、美しくて…。

★そんな感情ダダ漏れまぁ様を優しく見つめる、みりおん(実咲)の慈愛にあふれた眼差しが、本当に素敵でした。ああ、トップコンビって良いものだなぁと素直に思えることができる瞬間でした。

★ファラオとなったアムネリスは、ラダメスの遺志を理解し、こう宣言します。

「…いつか人々は再び戦い始めるでしょう。そして、いつまでも戦い続けるでしょう。しかし、たとえ戦おうと、戦いで傷つこうと、我々は決して明日への希望を失ってはならないのです」。

初演も今回も、この言葉の持つ深さ、重さを実感します。





★フィナーレは、真風・澄輝さやと・愛月ひかる・蒼羽りく・桜木みなとによる5人のナンバーから。とてもキラキラ輝いている男役スターの場面ですが、歌詞は「世界は今も戦いに充ちている」「祈りを捧げよう」などなど、前の場面、そして現代に繋がっていることを示唆するものになっています。こういうところが、いかにも木村先生と言う感じ。

★「アイーダ 強き光」に合わせて、朝夏が本編の最後とほぼ同じポーズでセリ上がってきます。黒の変わり燕尾で、袖丈が少し短めで、朝夏の持ち味でもある手首から指先にかけて美しく見えるようなデザイン。

★ここのまぁ様も、素敵でしたよ~☆(←安定)手足の長さを生かしたしなやかで伸びやかなダンスにうっとりします。

★大階段から男役が降りてきて、上手から真風が登場。朝夏との男役同士のデュエットとなります。真風が背後から朝夏を抱きかかえるような振りがあるのですが、身長のある朝夏を真風がすっぽりと抱きかかえていたのがツボでした。ゆりかちゃん(真風)、思っていた以上に逞しいわ…(ぽっ)。

★ブルーの衣装が可愛らしいロケットの後は、通称(?)「アダルティー・SUGOTSUYO」(笑)。実咲を中心とした娘役だけの場面なのですが、ゴールドとレッドを基調に、足を存分に見せるデザインのドレスをひらめかせながら、実咲が吐息交じりに「♪すごっすごっ つよっつよっ♪」と歌ってくれるのです。

★本編ではエチオピアの王女を演じていたのに、「♪エジプトはすごくてつよい♪」とか歌っても良いものだろうのか、と初見では戸惑いを隠せませんでしたが、東京公演では大人の魅力全開の実咲を存分に堪能いたしました(笑)。

★この場面では、大海亜呼と綾瀬あきな、宙組が誇る娘役ダンサーによる、色香が漂いながらも優雅なダンスにくぎ付けでした。

★この公演で卒業となった大海。『薔薇に降る雨』の春風弥里とのダンス、『カサブランカ』のマドレーヌ役が印象深かったなぁ。ショーでは、彼女の姿を見るだけで何故か安心感がありました。長い間、ありがとうございました。

★えびちゃん(綾瀬)は、これからもキビキビした小気味よいダンスで、宙組娘役を引っ張って行ってほしいと思います!

★ゴールドのガウンを身にまとった朝夏が再び登場。前場から引き続き出ている娘役、同じくゴールドの衣装&レッドのブーツ姿の男役に囲まれて、陽気に歌います。組子たちをニコニコしながら見つめて歌うまぁ様、かわゆす( *´艸`)。

★そして、白い衣装に早替わりしての、トップコンビのデュエットダンス。この場面のまぁ様は、どこを取っても優雅で透明感にあふれていて、美しくて…どのポーズを切り取っても絵になる麗しさです。

★個人的に好きなのは、冒頭の、花組ポーズを決めながら左手をぐーっと伸ばしていく振りと、大階段から実咲が両手を差し伸べる際に、上手よりの場所で、左手を腰に当てながら、右手をぐーっと伸ばしていく振り。ちなみにここは、宝塚歌劇団公式サイトのトップページでも写真が使用されていました。

★まぁ様は、「男役のダンス」が極められるひとだと思います。男らしさだけでなく、優雅さと機敏さ、しなかさと伸びやかさ、軽やかさと力強さ。恵まれた長身と手足の長さを生かして、優美なダンスをたくさん踊ってほしいなぁ。

★エトワールは純矢ちとせ。変わらずまろやかな美声に癒されました…。

★パレードでもまぁ様にロックオン(笑)。本編とは違い、はじけるような笑顔で銀橋をわたるまぁ様には、すでにトップスターとしての風格と気品がみなぎっています。





…読み直してみたら、本当にまぁ様の事しか書いていない(笑)。

まぁ様が、こんなにも宝塚のトップらしいトップスターとして真ん中に立ってくれたことが、想像以上に嬉しかったのです。

これからのまぁ様、そして宙組に、期待したいです!(お正月公演のポスターも素敵!)
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宝塚歌劇宙組東京公演『王家に捧ぐ歌』感想(1) [宝塚歌劇]




グランド・ロマンス『王家に捧ぐ歌―オペラ「アイーダ」より―』

2015年8月15日(土) 東京宝塚劇場 11:00開演

脚本・演出/木村信司
作曲・編曲/甲斐正人
音楽指揮/佐々田愛一郎(宝塚)・御崎惠(東京)
振付/羽山紀代美・竹邑類・麻咲梨乃・百花沙里
ファイティング・コーディネーター/渥美博
装置/太田創
衣装/有村淳
照明/勝柴次朗
音響/大坪正仁
小道具/西川昌希
歌唱指導/やまぐちあきこ
演出補/大野拓史
演出助手/樫畑亜依子
衣装補/加藤夏美





朝夏まなと、宙組トップスターお披露目公演が東上しました!

6月に大劇場でも観劇しましたが、まぁ様(朝夏)のあまりに眩い爽やかなトップスターの光に、すっかり虜になってしまったワタクシ。東京公演もいそいそと駆け付けてしまいました…。

12年ぶりに再演された『王家に捧ぐ歌』。当時はラダメスを演じた湖月わたるのあまりの男らしさに悶え、アイーダを演じた安蘭けいの可憐さと歌唱力に感激し、アムネリスを演じた檀れいの圧倒的な美貌とオーラに感嘆し、ファラオ(箙かおる)とエチオピア王・アモナスロ(一樹千尋)の半端ない存在感に感動したものでした。

そして、2015年。戦後70年目の夏という節目に、これ以上にない配役がそろった今の宙組でこの作品が再演できるタイミングに、不思議なめぐり合わせを感じます。本当に、「今」しかできないタイミングだったなぁと思います。

「争う」とは何なのか?「闘う」とは?「平和」とは?そして「希望」とはいったい何なのか…。

ある人にとっては「希望」でも、別の人にとっては「絶望」なのかも知れない、ある国にとっては「平和」でも、別の国にとっては「悲劇」なのかもしれない…。いつの時代も、人間は矛盾を抱え続ける生き物です。

それでも結局、この物語の根底に一貫するのは演出家の言うとおり「愛」なのです。

ただ、ひたすらに誰かを思う「愛」。まっすぐな愛、報われぬ愛、親子の愛、友愛…。だからこそ、この物語は、深く人の心をとらえるのだと思います。(時折、突如として出現するダイナミックかつアトラクションチックな演出だけではないはずであることだけは断言します)

今から4500年以上も昔、古代エジプトとエチオピアの戦争の狭間に芽生えた、愛の物語。

その中核をなすをのは、勿論、主役であるラダメス(朝夏まなと)とアイーダ(実咲凛音)。トップコンビである2人がその中核をなしたからこそ、その「愛」がより深く、強く際立って伝わってきました。

初演でラダメスを演じた湖月わたるとはまた異なるラダメス像を造形した朝夏。

初演の湖月ラダメスには、たたき上げの軍人として野心と、愛した人を絶対に離さないというワイルドな色気を感じました。

一方、朝夏ラダメスは、生まれながらの家柄の良さと、高潔な理想を持った貴族の軍人、そして自分に光を与えてくれた女性を守り抜こうという一途な思いを持つ純真さを持った青年、というイメージ。

「この広い広い世界で 私は孤独だ…」と歌うシーンが何度かあります。軍人として、戦士として戦い続けたラダメス。何のために戦うのか、何のために生きるのか…彼が闇に迷いそうになった時に、出会った光…それがアイーダだったのだと、朝夏の歌声にはそう納得させる説得力がありました。

ええ、何が言いたいのかと申し上げますと、


まぁ様に、超絶胸キュンじゃったっっ!!!(*ノωノ)


…ということです(真顔)。

どれくらい胸キュンだったかと申しますと、キャピキャピと観劇報告をするワタシを見たカンゲキ仲間さんに、「…とろりんさんて、意外と浮気性ですね…[たらーっ(汗)](瀬戸くんかわいそう…)」と軽く引かれ、瀬戸かずや君に同情が寄せられる程度に(笑)。

でもね、本当に、想像以上に朝夏のラダメスが素晴らしかったのです。イケメンということは絶対条件として(笑)、ラダメスとしての舞台のたたずまいに、惚れ込んでしまいました。

冷静沈着な戦士としての精悍な表情、孤独な戦場に一人たたずむ時の虚無な表情、愛する人に向ける、真摯なまなざしと甘く優しいまなざし、追い詰められてよろめく表情、全てに絶望した遠いまなざし、全てを受け入れ、覚悟した穏やかな顔、アイーダを抱きしめる時の涙…。

いやもう、


こんな男性に愛されたいっっ!!!


…と、真剣に思いました(笑)。

そんなわけで、今回も思いついたことを箇条書きに書き留めておきます。時系列などバラバラで読みにくいことと思いますが、ご容赦ください。





★この公演から宙組生となった真風涼帆。アイーダの兄・ウバルド役。ラダメスとアイーダ、そしてエジプトとエチオピアを激動の渦に巻き込んでいく役割で、第1幕と第2幕、おまけにフィナーレの幕開きを担うというなかなかに重要なポジション。押し出しも強くて、観客を一気に物語の世界へと引き込む力を持った芝居でした。

★死の船に乗って甦るラダメスとアイーダ。この時からして居住まいが秀逸です。動きはするものの、意思を持っていないかのようにあくまでも透明な瞳。口元はわずかに微笑んでいるように見えなくもないけれども、果てしない遠い世界を映し出している瞳。2人の周囲だけが穢れのない浄化された空気に満ちているような。朝夏も実咲も、その空気感の出し方が本当に素晴らしかったです。

★ラダメスとアイーダが銀橋で抱き合った後、ふっと背中を向け、ラダメスは上手花道へ、アイーダは下手花道へと分かれ、それぞれスッポンからセリ下がります。そこから本舞台は4500年前のエジプトへ。初演の頃は何となしに観ていた展開ですが、『エリザベート』のような死後の世界から4500年前の「生きていた世界」への展開が自然で、感心しました。

★死の世界の住人として登場したラダメスがいったん花道でセリ下がり、再び同じ花道からセリ上がって今度は4500年前のエジプトに生きた青年軍人として登場する…という演出も、よく考えられていたなぁ。

★また、アイーダも、一度セリ下がった下手花道から再びセリ上がって登場する演出。木村先生、良い仕事してたんですね!(←上から目線でスミマセン)

★さぁさぁ!ラダメスの登場ですわよ奥さん!!「エジプトは領土を広げている」を歌いながら銀橋を渡る朝夏が、もうもう素敵過ぎた!!

★先ほども書きましたが、初演の湖月が野心むき出しの情熱で歌い上げたのに対して、朝夏は育ちの良い青年武官、といった風情。高潔な志と熱い魂を、その静謐な瞳に潜ませていて、オペラ越しに蕩けておりました(笑)。

★ラダメス、アイーダ、そしてアムネリス(伶美うらら)の対峙。控えめながらも芯の強さを感じさせる実咲のアイーダ、「造りし神も微笑む」美貌を誇る伶美のアムネリス。この2人の娘役が同時期に宙組にいたこともまた、奇跡と言って良いかもしれません。

★その美貌は誰もが認めるところながら、歌に課題が残る伶美。大劇場公演の時は文字通りジェットコースターのような歌唱で、地声では力を込めて歌うのに裏声になると途端にスカスカになるため、何度か座席から転げ落ちそうになりました(苦笑)。しかし、やはり2ヶ月間ぶっ続けでの公演で喉も鍛えられたのでしょう。東京公演では地声だけでなく裏声も何とか綺麗に出るようになっていましたし、そのバランスも良くなっていました。

★エチオピア遠征の将軍に選ばれたラダメスは、歓喜の咆哮をあげます。ここも、まさに「雄叫び」と言うに相応しく「うおおおおぉぉぉ!!」とワイルドに拳を突き上げていた初演の湖月に対して、朝夏は「ううぅいえぇぇぇ!!」と、あくまでもエレガントな咆哮でした。咆哮ひとつとっても、それぞれの個性がにじみ出ていて興味深いです。

★エチオピアとの戦闘の場面。ここで「♪この広い戦場で 私はなぜか孤独だ♪」と歌う朝夏が秀逸です。幾たびも幾たびも立ち向かい、戦い続けたであろうラダメス。彼が見てきた戦場が、まるで脳裏に浮かんでくるようでした。乾いた空気、絶え間ない怒号と剣の交わる音、その中で陥る、戦い続けた者しか知りえない「無」の感覚…。そんなものを感じ、彼がこれまで抱き続けてきた闇に突然気づかされ、胸を衝かれました。

★だからこそ、彼が歌い継ぐ「♪ああそうだ、あの人と出会うまでは アイーダ! 強き光よ♪」が、これ以上はない説得力をもって、心に迫ってくるのです。


ぐぎゅううぅぅぅぅ。(←胸が押しつぶされる音)(←カンゲキ通信名物)


★エジプトが戦いに勝ち、軍隊が凱旋する場面。麻咲梨乃振付のダンスが、すごくすごくカッコ良かったのです!!

★真っ暗な舞台の中、まず、一人で踊るケペル(愛月ひかる)が照らされ、次のタイミングでメレルカ(桜木みなと)と風馬翔(だと思う…)が照らし出されて…というライティングもカッコよくて、この場面はアドレナリン放出しまくりでした(笑)。右手で拳を作り、左胸をドンドン!とたたく振りが男らしくて、素敵でした!

★輿に乗ってラダメス登場。輿を降りて本舞台前へ進み、さっとマントを翻します。もう、その一連の動きすらも雄々しくて優雅で!!

★手足の長さを生かした伸びやかなダンスが持ち味のひとつでもある朝夏。この作品では、フィナーレ以外ではほとんど踊っていません。だからこそ、一場面、一場面の身のこなしや仕草は堂々としていて、それでいて美しくなくてはいけません。朝夏は難なくクリアしていました。本当に、ここまでセンターが似合う男役だとは想像以上の収穫でした。嬉しくて幸せな発見です。

★そして!『王家に捧ぐ歌』でしか見ることのできない、宙吊りのファラオ!!(≧▽≦)

★鷲のゴンドラに乗って、荘厳な空気に乗って、舞台天井からファラオが降りてくる姿は…何度見ても肩の震えが止まりません。

★そんな何とも言えない空気すらも、圧倒的な存在感と歌唱力で引き込んでしまうファラオ役の箙かおる。エチオピア王アモナスロを演じた一樹千尋とともに、初演でも同じ役を演じました。今回はさらに、神の子であるファラオとしての威厳だけでなく、父としての深い思いも感じることができました。

★ラダメスの願いに、「これは賭けだ」と強く言い切ってその願いを受け入れる場面も、ファラオの強い決意と、ラダメスへの深い信頼感を感じさせました。ファラオ…!!(感涙)

★初演から12年…宝塚に、箙と一樹が在籍していたことも、今回の再演が叶った奇跡のひとつですね。やはり専科の存在意義はやはり大きいです。このような偉大なるバイプレーヤーを育て、大切にすることも、歌劇団全体の課題のひとつであると思います。





思いのほか長くなってしまいましたので、第1部でいったんきりますね~。

いやぁ…それにしてもまぁ様…素敵じゃった…[黒ハート](←まだ言ってる)。


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花組台湾公演千秋楽 in Theater (注)瀬戸くんしか見ていません。 [宝塚歌劇]




映画館で、花組台湾公演千秋楽を観賞してまいりました!

台風の影響で初日の公演が中止となったり、大変なこともありましたが、8月16日に無事に千秋楽を迎えたこの公演。『ベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編ー』『宝塚幻想曲(タカラヅカファンタジア)』の2作品が上演されました。

最初に申し上げておきますが、基本的に瀬戸かずやくんのことしか見えていません(←通常営業)。

とにかくフレームインしてくる瀬戸くんを見逃してはならぬ!とスクリーンにせわしなく目を動かしていたので、とてもとても目の奥が疲れました。動体視力が思っている以上に衰えていることを痛感した、残暑の夜…。

ということで、ざっと見ながら思い浮かんだ心の呟きを、箇条書きにしてみました。時系列などもバラバラですが、ご容赦ください。




★「宝塚グランドロマン」って、台湾語で表記すると「宝塚浪漫巨作」なのかぁ~。

★明日海りおの開演アナウンスが台湾語だったのは想定の範囲内だったのですが、幕開きの「ごらんなさい」までもが台湾語だったのには度肝を抜かれました(ワンフレーズだけですが)。いや~、しかし小公子と小公女たちは可愛いですなぁ。(←何キャラ)

★トップスター・明日海りおが登場すると、客席から盛大な拍手だけでなく、熱い歓声も!台湾のお客様、熱いわ~!

★明日海も、それに負けずにキラキラしています!もう、ただ、ただ、キラッキラ[ぴかぴか(新しい)]スクリーン越しでも、そのクリスタルな輝きが眩いほどです!素敵よー!素敵よみりおくん!!(≧▽≦)ノシ(←すっかり親戚のおばちゃんの心境)

★ベルばらのプロローグでもショーでも、専科・美穂圭子おねーさまの半端ない存在感に衝撃を受けます。特にショーの最中は、この場面のメインは明日海なのか美穂なのか、あの場面のメインは花乃まりあなのか美穂なのかと、一瞬判断に迷うことが多々ありました(笑)。

★プロローグの瀬戸くん、白フリルシャツに黒パンツに白タイツ(←確か)!!素敵素敵素敵!!(≧▽≦)

★輪っかのドレスの淑女と、ロング丈の貴族風のジャケットを羽織った紳士がくるくると舞台上を動くプロローグ、夢夢しくて華やかでうっとりでした。

★そして、台湾でも繰り返される説明芝居とカーテン前芝居の応酬…orz

★フェルゼン(明日海)とアントワネット(花乃)が夜の闇に紛れて逢瀬を果たし、愛を語る「小舟の場面」。小舟のぎこちない動きが、深く心に残りました(違)。

★不法侵入は、現代ベルばらには欠かせない名(迷)シーンのひとつとなりましたね☆

★しかしその後の、メルシー伯爵(汝鳥伶)とフェルゼンの芝居がとても感動的でした…。お互いにひとりの女性を想うが故の、感情の衝突…。ゆーちゃんさーん!!(´;ω;`)ウッ…

★ベルナール(瀬戸かずや)、カッコイイ!!(≧▽≦)

★カッコイイのに可愛い!!(≧▽≦)

★瀬戸ベルナールの可愛い要素その1。ロザリー(城妃美伶)と共にオスカル(柚香光)のもとを訪ねる場面。ジャルジェ夫人(美穂)とオルタンス(仙名彩世)に向かって、ぴょこんとお辞儀するのが可愛い[黒ハート]

★瀬戸ベルナールの可愛い要素その2。ジャルジェ夫人の「あなたが我が家からロザリーを奪っていったのですから」という言葉に驚いて、「ええっ」という感じで一瞬、ぴょんと小さく飛び上がるのが可愛い[黒ハート]

★やだ…ベルナールに可愛い要素があったなんて…目から鱗…!!

★いやぁ、やっぱり名作は、観るたびに新鮮な発見がありますね!(笑)

★もともと上演時間が2時間超の作品を90分強に短縮するのですから、色々な場面を削らないといけないのは理解できるのですが、それにしてもメインキャスト4名のうち、フェルゼン以外の3名(アントワネット、アンドレ、オスカル)は割を食ったなぁ…という印象。

★特にオスカル(柚香)とアンドレ(芹香斗亜)の物語は、「今宵一夜」の場面もなかったので、2人の関係性が希薄になってしまいそうに…。しかし、セーヌの場面~バスティーユで柚香が魂を震わせる演技を見せ、ここでちゃんと、オスカルがアンドレを信頼し、愛していたことが伝わってきて、2人の関係性がしっかりと見えました。

★柚香の身のこなしの鋭さに惚れ惚れしました。セーヌの橋のふもとで、アンドレと剣をかざして善戦を誓い合う場面、腰の剣を抜いてアンドレに向けて剣を掲げるまでの一連の動きが、本当に鋭くて美しかったです。

★瀬戸くん、ソロもあって良かった!

★オスカルがパリ市民のために戦うとブイエ将軍(夕霧らい)に宣言する場面。ブイエ将軍の後ろにベルナール(瀬戸)がフレームインしているのですが、オスカルが市民の味方につくと知ってもろ手を挙げて喝采したいところだけどブイエ将軍との緊迫した空気が流れている手前、神妙にならなければ…という感じで、ほころびかけた口元をモゴモゴとさせている瀬戸くんが、超絶可愛かったです!

★でも、その後のバスティーユは、超~カッコよかった!!カッコよかったよ瀬戸くん!!人一倍背中反ってて!!(≧▽≦)

★鳳真由演じるジェローデルが、落ち着きと思慮深さに満ちていました。セーヌの橋の場面でオスカルを必死に止める時の包容力と男らしさに胸キュン。

★スウェーデンに帰国したものの、ジェローデルに懇願されて、アントワネットを助けるために再びフランスへ赴く決意をするフェルゼン。「愛に還れ」が深みがあって、静かなん男の決意をひしひしと感じました。もともと定評のあった歌唱力がさらに情感豊かになり、そして芝居にも深みが感じられるようになって…。みりおくん、トップスターとしてどんどん力をつけています。

★革命政府の一員でありながら、ルイ16世一家を国外救出するためにひそかに奔走するベルナール。ロザリーに見とがめられて「いや、ちょっと…」と微笑みながらも目を逸らす瞬間が好きです。

★ロザリーに計画の阻止を懇願されて驚く瀬戸ベルナール。ロザリーに「王妃様に忌まわしい汚名を着せるおつもりですか」(←うろ覚え)と言われて、「お め い?」と、思いっきり口パクで繰り返す(←マイクには入らない)瀬戸くんが、何故かものすごくツボでした(笑)。発声していたら、すっごい良い滑舌だったと思われます(笑)。

★フランス国境でルイ16世の処刑を知り、王妃の処刑も間もないと知るフェルゼンとジェローデルの落胆ぶりと、農民の皆さんの陽気ぶりの落差が半端なさ過ぎて…胸が痛かったです。「ガァーン…( ̄ロ ̄lll)」って、2人の額に縦線が見えましたもの(笑)。

★明日海フェルゼンの「翔けろペガサスの如く」、とってもカッコ良かった!

★壮一帆フェルゼンでもこの場面は「カッコイイ!」と胸を撃ち抜かれていましたが(その時の記事はコチラ。辛口レポです)、壮フェルゼンの時は、所作の美しさに心を奪われたのに対して、明日海フェルゼンは、愛する人を何としても救いたいという必死さ、アントワネットへの揺るぎない愛がすごく感じられて、心が震えました。

★あと、映画館での中継で音声回線がきちんとされていたのでしょうか、鞭を振るうときの「ピシーッ!」という効果音が、いつもよりクリアに聞こえました(笑)。

★牢獄の、フェルゼンとアントワネットの最後の逢瀬が…切ない…。フェルゼンが、「…王妃様…」と手を広げる場面、本当に切なすぎて涙がこぼれそうになりました。

★アントワネットを迎えに来るベルナール。「カペー未亡人!」と叫ぶベルナールの声が微かに震えていて…やっぱり涙があふれました。その背中と、微かな声の震えで、ベルナールの押しつぶされそうな感情が伝わってきて…瀬戸くーん!!。・゚・(ノД`)・゚・。

★明日海の最後の絶叫と悲壮なコーラスが、さらに追い打ちをかけます。この場面を見ると、ベルばらは王道の悲恋物だなぁと思います。宝塚の王道だからこそ、もっと大切に手をかけて欲しいと思います。

★ショーは、大好評だった『宝塚幻想曲』!スクリーン越しだけど再び観ることができて、本当に嬉しかった!(←DVD持ってるけど)

★映画館では、休憩時間が20分に短縮。ショー開演1分前を和太鼓で知らせる演出に、宝塚クリエイティブアーツの本気を感じました(笑)。

★ざわざわしている客席に突如、「ドドン☆と響いた和太鼓…。あの時に客席に広がった、何とも言えない戸惑いの空気が忘れられません(笑)。

★あ、ショーではお芝居よりもさらに瀬戸くん(時々みりお君)しか探しておりません。バウホール出演組の代わりに誰が役替わりしたか、などは全くと言って良いほどチェックしておりませんので、その点ご了承ください。

★スクリーン越しに、ある意味「引いて観る」という経験をしたからでしょうか、このショーが素晴らしいと思える理由は、緩急のバランスに富んだ構成になっている、という点が大きいのではないかと感じるようになりました。

★盛り上げる場面は一気に盛り上げて、次の場面では変化を出してクールダウンさせる…そのメリハリのバランスが、とても心地よかったです。

★瀬戸くんがメインの「波の花」!プロローグ直後の場面で、ちょっと落ち着いた客席を再び盛り上げないといけない役どころ。

★瀬戸くんの思い切りの良いダンスは存分に堪能しました。でも、欲を言えば、もう少し押し出しを強くしても良かったかなぁ。瀬戸くん、この辺りがまだまだもどかしいなぁ…。でも、そこが瀬戸くん本来の人の好さ、なんだろうなぁ。大好きだよ瀬戸くん(←どさくさに紛れて告白)。

★摩天楼を舞台にした「夜の華」は、テンション上がりますよね~!!(≧▽≦)

★明日海はゴールドのスーツに紫のシャツ、男役は紫のスーツに黒シャツという、ある意味すごい色彩バランス。なのになぜか違和感ないのですよ~。ここはバックの朝顔を描いた背景も素敵ですよね。

★このショーではほとんどの場面に出ずっぱりの瀬戸くん。この場面ではとてつもなくセクシーなダンスと表情を見せてくれます。指先まで色気があって…はうう…。

★「アオイハナ」の場面では、柚香センパイのキレッキレなダンスに目を奪われます。

★でも、最も私の心を奪ったのは、あまりにもキュートなメガネ男子・鳳真由です。か、可愛いーーーっっ!!あの可愛さは反則だよ、Pちゃん(鳳)!!(≧▽≦)

★中詰めは、全体に漂うそ
こはかとない妖艶さと奥ゆかしさ、華やかさと静謐さのバランスが素晴らしい。まさに日本の伝統的な空気感を堪能できますね。

★舞台奥に設置されている階段から登場する瀬戸くん。階段を1段飛ばしに勢いよく降りてきて本舞台へ!もう、瀬戸くんったら、やんちゃなんだからっっ!!(*´艸`*)

★ここぞとばかりに客席にアピールしまくるスターたち。瀬戸くーーーーん!!(≧▽≦)ノシ(←スクリーンに向かって手を振ってみる)

★柚香がメインを務める「花に嵐」の場面でも、瀬戸くん大活躍。もれなく鳳も大活躍。

★少女(花乃)と嵐の化身(柚香)を引き裂く影(瀬戸、鳳ほか)。瀬戸くんは、台湾でもマーベラスに鬼畜でした(←真顔)。Pちゃんも、なかなかに鬼畜でした(←巻き込まれ事故)。※当ブログでは、「鬼畜」は最大級の賛辞に相当します。

★冬の嵐の後、花は再び咲く…「風に舞う花」は、観ているだけで心に希望があふれてくるような場面です。

★明日海の温かく包み込むような歌声に乗せて、淡い色のヒラヒラとした衣装で踊り続ける花組生。まさに明日海の歌声が柔らかく薫るような春風で、花組生たちはその温かく優しい風に乗って自由に舞い踊る花びら1枚1枚のようです。

★明日海の歌う「永遠 風に舞う花」も、前向きな歌詞で、聴いていると勇気が湧いてきます。

★大劇場~東宝公演では、この後にラインダンスが入って、一気にフィナーレへ突入していくのですが、この場面が、芹香・柚香・瀬戸・鳳という男役スター4人による場面になりました。

★台湾語で歌いながら、オケボックスを潰したフロントステージまで前進し、客席にいちばん近いギリギリのところまで近づいて、思い思いにアピールしまくる4人。や…やだ…!!(←赤面)

★フロントステージ中央にいわば「お立ち台」のような台が設置されていて、4人が交互にお立ち台に乗ってアピールする場面も!どどど、どうしたら良いの!!(←どうもしない)

★瀬戸くんは前方のお客様だけでなく、上階の客席にまでまんべんなく目線と笑顔を飛ばしていました。その笑顔がまた優しくて、素敵で…。


ぐぎゅうぅぅぅぅ。(←胸が締め付けられる音)(←カンゲキ通信定番)


★最後、引っ込む時は両手で投げキッス!!やだ、そのキッス受け止めたいぞ!!

★2014年度年度賞「団体賞」に選ばれた、「さくら幻想曲」の群舞。桜吹雪のようにめまぐるしく変わっていくスピーディーなフォーメーション、その中でも失われない優雅さ。男役はあくまでもカッコよく、娘役はあくまでも美しく、愛らしく…。これぞ、タカラヅカ!

★瀬戸くんも、本当に素敵でした。このひとの背中の反らし方、手の見せ方がたまらなく大好きです。

★はぁ~…素敵なショーだなぁ…。

★終演
後は客席大盛り上がり!!熱い歓声と熱い拍手が鳴りやまず、何度もカーテンコールがありました。

★組長挨拶→トップスター挨拶という段取りの中で、組長さんの挨拶を通訳の方が通訳するタイミングがちょっとうまくいかなかったのですが(1回だけね)、次の瞬間、明日海が「ありゃりゃ~…大丈夫かな…」という顔で組長さんと通訳さんのほうを見ているのが、一瞬だけ映りました。すぐにキリッと素敵な笑顔に戻りましたけど、あの顔は完全に「明日海りお」でななく、「みりりん」でした(笑)。

★お芝居のみの出演だった汝鳥伶は、カーテンコールの際に呼び込まれました。満面の笑顔で、客席中にブンブン手を振るゆーちゃんさんが、めっちゃ可愛かったです(笑)。

★重責をようやく果たせたという安堵と、熱烈な客席の声援に感極まったのでしょうか、明日海が、何度目かのカーテンコールで涙を流していて…。男役としては華奢で、若くて真面目な明日海。海外公演の主演を任されたトップスターとして、その双肩にどれだけの緊張感とプレッシャーを背負っていたのかと考えると、胸が潰れそうでした。

★湧き上がる感謝と幸福を、客席にどうにかして伝えたい明日海。涙を流したまま、ヘロヘロの声で「シュウさぁ~ん……シュウさぁ~ん…」と、袖に引っ込んでいた通訳さんを呼ぶ姿があまりにも可愛くて、映画館の全客席が「抱きしめたい…!」と思ったに違いありません(←私含む)。

★瀬戸くんは、時折泣きそうになっていましたが、ぐっとこらえて、最後のカーテンコールまで笑顔でした。そんな男役としての、舞台人としての矜持をもって舞台を勤める瀬戸くんが、たまらなく大好きです。額に光る汗を拭ってあげたかった…。

★台湾公演、DVDリリースが決定したそうです。発売日など詳細は未定。DVD特典(?)として収録予定のドキュメント映像を、少しだけ見られました。

★出発前、カメラ目線で手を振る素敵な笑顔の瀬戸くんに反応して、映画館の客席で満面の笑顔を浮かべて手を振り返していたヒトは私です(笑)。だって~、瀬戸くんの笑顔が超爽やかイケメンだったんだも~ん♪( *´艸`)☆





以上です。また何か思い出したらこっそり追記します。(←いやもういい)

花組の皆さん、台湾公演お疲れさまでした。また劇場で、私たちに美しい夢を見せてくださいね。
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更新情報 [宝塚歌劇]

019.JPG

『風の次郎吉』感想(3)をアップしました。観劇した方でないとわかりにくい乱暴なレポ(そしてもれなく瀬戸かずや絶賛レポ)となってしまいましたが……コチラからどうぞ。

写真は、友人がプレゼントしてくれたスノードーム。富士山と東京のタワーの上空を飛んでいく飛行機がデザインされています。

飛行機に乗る機会もめっきりなくなった今では、かつての空の記憶と旅の記憶を、懐かしく思い出させてくれます。


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更新情報 [宝塚歌劇]

216.JPG

記憶の彼方に遠ざかっていますが、『風の次郎吉』感想(2)をアップしました。コチラからどうぞ。


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この愛は輝き続ける [宝塚歌劇]

1789年7月14日は、バスティーユ要塞がパリ市民の攻撃を受けて陥落した日。フランス革命の実質的な幕開けとなった日でもあります。

それから226年を経た本日、月組東京公演『1789―バスティーユの恋人たち―』を観劇しました。そのタイトルの通り、フランス革命を題材にしたフランス発のロック・ミュージカル。すでに来年、東宝制作で帝国劇場での上演が決定しています。

宝塚でフランス革命を題材にした作品と言えば、言うまでもなく『ベルサイユのばら』ですが、この作品はフランス革命をより生身で感じられるという印象。様式美の『ベルばら』に対して、写実主義の『1789』という感じかな?振付も今までの宝塚の作品とは一味違うテイストで、でも群集のシーンは宝塚独特の迫力がありました。

マリー・アントワネットを演じた月組トップ娘役・愛希れいかが、秀逸です。

精神が少女のまま大人になってしまったような、どこかアンバランスでありながらコケティッシュでキュートな魅力を発揮する第1幕、本当の意味で大人になり、女性となった自覚と覚悟で、静かに場を圧倒する第2幕…どちらも素晴らしいです。

この作品において、愛希はアントワネットでなければならなかったし、アントワネットが愛希でなければ、この作品は宝塚では成り立たなかった、そう思えるほどの出来栄えでした。

でも、愛希らしさがいちばん出ていたのは、トップスター・龍真咲の相手役として踊る、フィナーレのデュエットダンス。くるくると軽やかに踊りながら、キラキラの笑顔を龍に向けるちゃぴ(愛希)は、本当に可愛くて可愛くてたまりませんでした☆



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